ドクターブログ

再生歯内療法

今後の歯科医療は,歯や歯髄組織を不活性材料で置換する「修復治療」から,「再生治療」へと問違いなく移行していくてあろう。現在までの歯科医療は,齲蝕や外傷などにより失われた歯質,歯髄組織を不活性材料にて置き換えることが第一選択とされ,世界的に普及しています。一方で、再生歯内療法RET:(損傷された象牙質,根管構造,歯髄ー象牙質複合体の細胞を含めた組織を生理学的に置換することを目的とした生物学に則った治療法)であると定義されている。つまり,RETは歯質や歯髄組織の生物学的再生を誘導することであり,従来の治療方法とは一線を画するものです。
 RETはRET2011年にはAmcrican DenlaI Assocjation (ADA : 米国歯科医師=会)により正式な治療法として認められており,2014年から米国人学歯内療法専門医課程において必須項目として臨床教育が行われている.齲蝕や外傷,中心結節といった発育異常などにより歯髄感染,歯髄壊死が起こり得るが,特に根未完成幼若永久歯の場合,治療難易度が高くなります。このような症例に対して,従来であればアベキシフィケーショッが施されていたが,現在ではRETという選択肢が検討されるようになRETりました。
 従来法アペキシフィケーションは水酸化カルシウムの長期的な貼薬を行い,アピカルバリアを形成し,根管充填を行テ方法でした。アペキシフィケーショッは90%以上の高い成功率が報告されているが,次に示す三つの問題点があります。
1.アビカルバリア形成のために,水酸化カルシウムの長期間貼薬が必要となる(3~24ヵ月).
2.数回の来院が必要である.
3.水酸化カルシウムの象牙質に対する影響が懸念される
 これらの問題を解決するために,MTAセメントによりアピカルバリアを形成する方法が提唱された(MTAアペキシフィケーショッド)しかしながら,アペキシフィケーションでは臨床症状,根尖病変の改善は認められたとしても、治療後に歯根形成,特に歯根歯質の厚みの増加を期待することができません。
一方でRETでは継続した歯根形成、痛覚、免疫系の再生を期待できると考えられています。



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